PCマニアの父が架空請求サイトと闘っていた

父はそのへんの人よりPCに詳しく、インターネットが一般的に普及する前、パソコン通信の時代から父はパソコンに精通してました。私もパソコンについて分からないことがあれば、まず真っ先に父に尋ねていました。

そんなある日、架空請求サイトのメールが家族共用のパソコンに送られてきました。クリックしたのは、父とは正反対で機械音痴の母でした。架空請求サイトのアドレスをクリックしてしまった母は、登録料という文字と表示された金額を見てパニックを起こしました。父は、母とは逆に冷静にブラウザを眺め、母に大丈夫だからと優しく言い聞かせました。同時に、不用意に訳の分からないメールを開かないこと、そしてアドレスをクリックしないことも。

架空請求サイトに対して、お金を振り込む義務は絶対にないし、こちらが損をすることはあり得ないことはあまりパソコンに詳しくなくても分かります。相手より知識と技術がある父は、そんなある日、架空請求サイトを徹底的に叩き潰そうと考えたようです。

まず、架空請求サイトの登録ページのスクリーンショットを取っておきます。こうすることで、サイバー警察に通報しても、後で正式な手続きを踏んで登録するページを作り変えられても証拠をなるからです。

次は、メールフィルター設定で、相手のIPアドレスを抽出できるようにしておきます。後は再び架空請求サイトからメールが来るのを待つだけです。

その間に、同じ業者または似たような架空請求メールの手口で被害に遭った人の体験談をインターネットで集めていました。その中のいくつかの例を母に見せ、冷静になり、絶対に振り込まないようにと説明しました。母のようにパニックになってしまった人は結構いるようで、中には百万円以上振り込んでしまった人もいるみたいです。

1週間後の、そんなある日、架空請求サイトから再度登録料を振り込むようにメールが来ました。そこには、早く振り込まないと延滞料金を請求する、さらに悪質なようなら訴訟も辞さないとの一文も付け加えられていました。これが以前の母なら慌てて振り込んでいたでしょう。母は慌てることもなく、こんなメールが来たと父に報告しました。

父はこてんぱんに業者を追い詰めてやると言い、督促メールを保存しました。私は詳しくはわからないのですが、架空請求業者のIPはしっかりと確保したそうです。

父は「訴訟するならするがいい、裁判所で白黒つけようじゃないか」というような返信をしたそうです。電話にしなかったのは、電話番号を知られるのは面白くないからだそうです。

その後、架空請求サイトからは請求メールは一切こなくなりました。最後はサイバー警察に通報しました。後日父は架空請求サイトを覗いてみましたが、跡形もなく消えていたようです。

業者自体がサイバー警察に摘発されたのか、それとも最後はサイバー警察に通報したことが発覚して逃げたのかは分かりません。一件落着といきたいところですが、父はこんなのはイタチごっこだと嘆いていました。

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